TWシルバーレインのPC白霄院珠玖伽と祇神絖哉、祇之森譲刃、ミリル・ゴーテヴェルン(+背後)の日記…とゆうか雑記?っぽいものです。そしてアンオフィ要素は高めなのでお気をつけを。
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ねぇ、もし、もしも
もしも、生まれ変わることができたなら
その時は、ずっと―
もしも、生まれ変わることができたなら
その時は、ずっと―
その時は、ずっと―
長く、長く。
気が遠くなるほどの間、待ち続けた。
『いつか必ず会いにくるから』
彼のその言葉を信じて。
長い長い時間、一人だけ。
この銀の森の最奥で、待ち続けた。
ようやく、ようやく叶った、今一度の逢瀬。
なのに。
よりによってこんな形なのですか?
*-*―*-*―*-*―*-*―*‐*―*‐*―*‐*―*‐*
ふと感じた、懐かしく、愛おしい気配。
同時に感じたのは、この森にひどく似つかわしくない、熱気。
この銀の森に住む少女は身に纏う淡く銀色につやめく白い衣を少しだけ揺らして、振り返った。
目を見開いた。
視界に入ったのはやはり、自分の良く知る人物。
数千年もの時を待ち続けた事がようやく報われたのだと、
少女は安堵と歓喜の入り混じった笑顔を浮かべた。
しかし、その表情は僅かばかりしか保たず、曇ることになった。
それどころか、その表情は一瞬にして不安に包まれた。
ずっと前、別れた時よりも随分と、目の前の彼は雰囲気が違った。
自分の知らない傷痕が在り、
少し華奢にも思えていた体格は成人男性らしいしまったしなやかな筋肉に包まれている。
携えた剣は鞘に複雑な文様を施され、抑えきれぬとばかり熱気を放っている。
その装飾の文様の呪には、見覚えがあった。
―神火明光を謳われる、松明の神剣。
でも、そんなことはどうでもいい。どうでもいいのだ。
彼女を何より不安にさせたのは、彼の顔。
彼女を目にしても何一つ動くことのない表情。
彼は、彼女の知らない、乾いた無表情を浮かべていた。
「…ソル、ダ…?」
不安と得体の知れない恐怖で消え入りそうな声で、少女は彼に呼び掛ける。
しかし彼は、彼女の呼びかけに答えもしない。
彼女の不安を煽る無表情で、神剣の柄に手を当てる。
何かを決心するように其れを握りこみ、彼は神剣を抜く。
神剣は何もかもを浄化し焼き尽くす炎を纏い、鈍い赫を纏って輝く。
刃を向けられてようやく、
ああそうか、と彼女は気付いた。
彼が似合わない無表情で、目の前に立っている理由。
それはきっと、私を殺すためなのだ、と。
理解した途端、ずきずきと鈍い痛みが心を襲い始めた。
一番、誰よりも愛した人が自分を殺しに来たのだと言う事実。
それはどうしようもなく受け入れ難く、
しかし受け入れるしかない事実で。
視界が揺れる。
堰を切った様に、今まで我慢し続けた涙が零れ落ちた。
彼女の意志とは裏腹に、神剣に反応してか、腕の呪布が燐光を帯び始める。
絶対零度の氷血の呪が、冷気を作りだし、吹雪を纏い始める。
彼女には止める気力ももうない。
絶望だけに支配されて、無言でただ涙を流すのみ。
膨れ上がる灼熱。
閃く冷気。
神域の破壊の力は互いにぶつかり合い、森は光に包まれる。
嘗ての笑顔も、親しき言葉もなく。
神に弄び続けられた2人の運命は、ひどく虚ろな終焉へと・・・・・。
*-*―*-*―*-*―*-*―*‐*―*‐*―*‐*―*‐*
―もしも、生まれ変われたなら、今度は、
*-*―*-*―*-*―*-*―*‐*―*‐*―*‐*―*‐*
「…っ!!」
布団を跳ねあげ、飛び起きるようにして珠玖伽は目を覚ました。
顔を歪め、ぐっと、押さえつけるように夜着の胸元を握る。
息はひどく荒く、心臓は体の外へ飛び出そうとするようにどくんどくんと激しく脈打っている。
「あ、しゅくねぇさまよーやくおはようなのー?」
「全く…毎朝起こしにくる僕達の身にもなってよね?」
かけられたミリルと譲刃の声にも反応できない。
「あ…ぅ…」
「しゅくねぇ…様?」
「…珠玖伽…!?」
よく分からないままに、涙が零れた。
胸がずきんずきんと疼いて、ひどく痛い。
「ソルダ…」
誰とも知らぬ名前を呟いて、彼女は涙を流した。
気が遠くなるほどの間、待ち続けた。
『いつか必ず会いにくるから』
彼のその言葉を信じて。
長い長い時間、一人だけ。
この銀の森の最奥で、待ち続けた。
ようやく、ようやく叶った、今一度の逢瀬。
なのに。
よりによってこんな形なのですか?
*-*―*-*―*-*―*-*―*‐*―*‐*―*‐*―*‐*
ふと感じた、懐かしく、愛おしい気配。
同時に感じたのは、この森にひどく似つかわしくない、熱気。
この銀の森に住む少女は身に纏う淡く銀色につやめく白い衣を少しだけ揺らして、振り返った。
目を見開いた。
視界に入ったのはやはり、自分の良く知る人物。
数千年もの時を待ち続けた事がようやく報われたのだと、
少女は安堵と歓喜の入り混じった笑顔を浮かべた。
しかし、その表情は僅かばかりしか保たず、曇ることになった。
それどころか、その表情は一瞬にして不安に包まれた。
ずっと前、別れた時よりも随分と、目の前の彼は雰囲気が違った。
自分の知らない傷痕が在り、
少し華奢にも思えていた体格は成人男性らしいしまったしなやかな筋肉に包まれている。
携えた剣は鞘に複雑な文様を施され、抑えきれぬとばかり熱気を放っている。
その装飾の文様の呪には、見覚えがあった。
―神火明光を謳われる、松明の神剣。
でも、そんなことはどうでもいい。どうでもいいのだ。
彼女を何より不安にさせたのは、彼の顔。
彼女を目にしても何一つ動くことのない表情。
彼は、彼女の知らない、乾いた無表情を浮かべていた。
「…ソル、ダ…?」
不安と得体の知れない恐怖で消え入りそうな声で、少女は彼に呼び掛ける。
しかし彼は、彼女の呼びかけに答えもしない。
彼女の不安を煽る無表情で、神剣の柄に手を当てる。
何かを決心するように其れを握りこみ、彼は神剣を抜く。
神剣は何もかもを浄化し焼き尽くす炎を纏い、鈍い赫を纏って輝く。
刃を向けられてようやく、
ああそうか、と彼女は気付いた。
彼が似合わない無表情で、目の前に立っている理由。
それはきっと、私を殺すためなのだ、と。
理解した途端、ずきずきと鈍い痛みが心を襲い始めた。
一番、誰よりも愛した人が自分を殺しに来たのだと言う事実。
それはどうしようもなく受け入れ難く、
しかし受け入れるしかない事実で。
視界が揺れる。
堰を切った様に、今まで我慢し続けた涙が零れ落ちた。
彼女の意志とは裏腹に、神剣に反応してか、腕の呪布が燐光を帯び始める。
絶対零度の氷血の呪が、冷気を作りだし、吹雪を纏い始める。
彼女には止める気力ももうない。
絶望だけに支配されて、無言でただ涙を流すのみ。
膨れ上がる灼熱。
閃く冷気。
神域の破壊の力は互いにぶつかり合い、森は光に包まれる。
嘗ての笑顔も、親しき言葉もなく。
神に弄び続けられた2人の運命は、ひどく虚ろな終焉へと・・・・・。
*-*―*-*―*-*―*-*―*‐*―*‐*―*‐*―*‐*
―もしも、生まれ変われたなら、今度は、
*-*―*-*―*-*―*-*―*‐*―*‐*―*‐*―*‐*
「…っ!!」
布団を跳ねあげ、飛び起きるようにして珠玖伽は目を覚ました。
顔を歪め、ぐっと、押さえつけるように夜着の胸元を握る。
息はひどく荒く、心臓は体の外へ飛び出そうとするようにどくんどくんと激しく脈打っている。
「あ、しゅくねぇさまよーやくおはようなのー?」
「全く…毎朝起こしにくる僕達の身にもなってよね?」
かけられたミリルと譲刃の声にも反応できない。
「あ…ぅ…」
「しゅくねぇ…様?」
「…珠玖伽…!?」
よく分からないままに、涙が零れた。
胸がずきんずきんと疼いて、ひどく痛い。
「ソルダ…」
誰とも知らぬ名前を呟いて、彼女は涙を流した。
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