どうか、届きますように

分かってないのは…私の方だったんだ…ごめんなさい。

……全部全部、私の為の言葉なのに、気付けない。

私は何処まで鈍いんだろう。

全部全部、私が分かってないからなのに。

私は、何てコトを言ってしまったんだろう。

私は、どれほど彼を傷付けたんだろう。

今でも、ちゃんと理解できてるのか、分からない。

ヒトの心の機微に疎すぎる。

…何でもっと、聡くなれないんだろう。

だから大切なモノが、手からすり抜けていくんだろうな。

自分が付けた傷さえ見えない。

分かってないのはどっちだ…。

なんて愚かなんだろう…。

分かってないのも、莫迦なのも、私の方だ。

背後に言われて気付くなんて、本当に情けない。

一番大切なヒトのコトなのに…。

…もう、後悔なんてしたくない。

貰ったアドバイス、ちゃんと思い出して。

交わした会話、一つ一つ思い出して。

自分が傷付いてるくせに、それをおさえて私の為にくれた言葉を。

自分を追い込んでばかりでは何も解決しない。

ただの自己満足。

分かってたのに、言われないと気付けなかった。

気付かせてくれて、ありがとう。

本当に、ありがとう…。

何度も私に救いをくれたのに、私は、傷付けてばかり。

…いやだ。

そんなのいや。

…それに、このまま、伝えられないのは、いや。

唯一、信じるって決めた、頼って、拠り所にするって、決めた…一番大切なヒト。

もう、大切なモノが零れ落ちるのはいや。

一番を失うなら、私はもう、存在できない。

あのヒトの熱が無いと、私は心臓の打ち方さえ、きっと覚えていられない。

…ちゃんと、今度は…後悔しないように。

一番大事なモノを失わないように…。

…伝えられなかったコトが、伝えられるように。

私が何をするべきなのか、何をしたいのか。

ちゃんと、考えよう…。